書評 投稿ページ
投稿閲覧
ジャンル・タイトル・著者名
文芸書(文庫を除く)
潮鳴り
著者名:葉室 麟

2015-01-14 つわぶきさん 茨城県
現代ものから移行して時代物を読み耽っております。捕り物小説からしても,江戸の市井の様子から,人の繋がり,貧しさゆえの生きる苦しさ,抵抗できない上下の差別にも,忍耐と努力で生きているのが,心に重く伝わってきます。特に子供が犠牲になりながらも,懸命に生きている様には胸が締め付けられます。
葉室麟先生の「螢草」「橘花抄」「霖雨」と読み,余韻を引きずり乍ら「潮鳴り」を読みました。何度も苦しく切なくなり,涙を流した場面に当たりました。
人は一度どん底に落ちないと自分や他人が見えず,一人では生きられず,また,自分に関わる人は自分が呼び,それに気づき,他人に返すのが人としての生き方だと教えています。いつの時代も同じで,仕事も家庭も同じだと思います。

戻る