2015-07-11 食べる歩く読むさん 東京都 「春雷」
葉室麟氏の小説はどの本も暖かく読後感が良いので、読むときは他の小説を読む時より安心し気持ちよく読めます。そんな著者の今回の主人公は評判の悪い鬼隼人。一体どんな謎が隠されていて”鬼”と呼ばれる人が主人公なのか。やっぱり最後は読者を失望させることなく納得の理由があるのだろうか。もしかすると今回はちょっとがっかりするのでは、などといろいろ想像しながら読み進めました。やっぱり、と納得させられる理由がありましたが、隼人が死んでしまったのは残念。しかしそれ以外には方法がなかったような気もする。ただ、改革のためとはいえ、農民から年貢を搾り取ったり逆らう者を入牢させたり、私が農民ならやはり納得は行かない。黒菱沼の干拓という目的があったがゆえに、佐野七右衛門の行動も理解できたがその事業がなければただの強欲な大庄屋でしかなく魅力がない。干拓事業という難工事があったために、彼らが取った手法には説得力があると感じた。
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