2016-02-05 相澤雅英さん 宮城県 この作品は東京の幹線道路である“環状八号線”になぞらえ、その沿線に在る「荻窪」「八幡山」「千歳船橋」「二子玉川」「上野毛」「田園調布」に住む女性六人の恋愛にまつわる“感情”の揺れ、起伏といったものを見事に描写した連作短編だ。
それぞれ立場は異なるが、恋人や夫、友人、家族に対する、焦り、苛立ち、不満、不安、等の様々な感情が駆け巡る。
彼女ら六人は色々なところで接点を持ち、結び付いている。女性の心理描写の上手さもさることながら、第一章の「荻窪」から最終章の「田園調布」まで、北から南に下って行くに従い、街の生活レベルが高くなっていくというのは実際その通りで、それに合わせた登場人物の設定という構成も見事だ。
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