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ジャンル・タイトル・著者名
祥伝社文庫
未踏峰
著者名:笹本稜平

2016-04-22 木嶋 隆男さん 神奈川県
 わけありの人生を歩んできた若い男女3人が、北八ヶ岳の山小屋で出会う。ある日、希望のない生活を送ってきた彼等に、元登山家の山小屋主人はヒマラヤの未踏峰に挑むことを提案する。その後山小屋の主人は不幸にも亡くなってしまうが、彼の遺志を継いで3人はヒマラヤに向かう決心をする。
 人生はただ生きるだけで素晴らしい、幸福になれる火種は誰でも持っている。彼等は山小屋の主人の残したメッセージを胸に、ヒマラヤでは7000mに満たない山ではあるが、前人未到の峰に挑戦し苦しみながら目的を成就させる。
 本書は人生に希望を見いだせない人々に対して、どんな目的でもいい、その目的に向かって一歩でも踏み出せば希望が見えてくる、勇気もってその一歩を踏み出そうではないか、そうすれば山の頂にかかる虹が見えるように、人生にもきっとまばゆい虹が、見えるはずだと問いかけている。一読に値する小説です。
 

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