2017-09-28 今林義和さん 福岡県 正義とは何か、真に生きることとは何かを問い続ける葉室麟氏の姿勢に毎度感心する。ページをめくった最初は主人公やそれを取り巻く人々に清々しい気持ちになる。しかし、読み続けるうちにある予感が湧いてくる。それは終盤に至って益々色濃くなってくる。主人公は死ぬのだ!運命に抗いながらもきっと死ぬのだ!果たして主人公的な二人は死ぬ。しかし死ぬことで本当に義は貫かれたのだろうか。生きる道はなかったのか。初期の藤沢周平作品が暗く、後半明るく軽快になって、さらに深みを増したように、葉室氏のさらなる躍進を期待したい。
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