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 | 小説(文庫を除く) 霧に棲む鬼 風烈廻り与力・青柳剣一郎 著者名:小杉健治 | 
 | 2017-12-27 伝次郎さん 埼玉県 小杉作品には、極悪人が最後の最後には真っ当な人間に帰り安らかに旅立つという物語が多い。そこには、著者の人間というものに対する善なるもの、温かみを感じる。本作もそうだ。復讐の鬼と化した京三だが、最後には死んだと思っていた妻と息子に出会う。人間らしさを取り戻し、最後に尼となった妻と別れるシーンは感動ものだ。
もう一つは、主人公剣一郎の情の深さも本シリーズの魅力だ。妻多恵の腹違いの弟文七に対する細やかな配慮もそうだ。次回作では、この文七に代わる新たな人物が登場しそうな予感がする。本作で活躍した太助がそうだ。連作なので、次回作品の人物背景がどうなっているのかも待ち遠しい。
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