|
 | 一般書籍(小説を除く) 大計なき国家・日本の末路 著者名:クライン孝子 | 
 | 2009-09-09 奥中 正之さん 広島県 祖国に対し、母のごとき深い愛情と憂慮を抱く著者が放った「頂門の一針」である。その心は「末路」の一語に凝縮されている。一見祖国を見限ったかと思われる言葉であるが、この激しい言葉により、心有る日本人が目覚めることを願う強い母の言葉として受け止めた。祖国に対する愛情と憂国の情との二つのテーマが織り成されフーガのように奏でられ昇華されて、筆者の結語へと導かれる。
第二次世界大戦に完敗した日本とドイツの両国は共に戦勝国から苛酷な報復を受けた。その報復への対応の仕方が、冷戦後、世界覇権が多極化する激動の国際社会において日・独それぞれの地位に大きな差異を生むことになった。その経緯がまことに明確に描き出されている。両国の対応の違いについては具体的な事実が例示されており、分かりやすい記述となっている。
一針の痛みを自己覚醒の妙薬とすることを著者は我々のDNAに眠る大和心に期待しているのである。以上
|  |
|