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資本主義と民主主義の終焉 平成の政治と経済を読み解く
著者名:水野和夫/山口二郎

2019-09-16 高橋正道さん 千葉県
トランプ政権が誕生して世界中があたふた時、何をベースに自分の頭で考えるかと悩んだときに頼りになる本は「民主主義の死に方」しかなかった。この正当な内容は極端なバイアスがかかったトランプの世界を見るのに助かった。しかし日本にフォーカスして考えるときに欲求不満は募った。日本の学者は誰一人としてまともな発信をせず新聞に現れるそこそこの点をつなぐ作業が続いた。沈黙していた学者の二人がやっと口を開いたこの本にのどの渇きを感じていた人間が殺到したことは当然である。内容的にはもう少し深さを求めたいが、あくまで率直に飾らず本音を吐露する姿勢はたまりにたまった欲求不満を解消する第一歩として評価できる。この延長線上で思想的に深みのある続編を切に希望する。学者の責任とは何かにも答えてほしい。

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