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文芸書(文庫を除く)
また、桜の国で
著者名:須賀しのぶ

2020-07-18 野村典子さん 静岡県
20代の時にたまたま見た映画が「灰とダイヤモンド」でした。内容と相反するようなオカリナ?のか細い主題歌と共に忘れがたい作品でした。無邪気な子供のように援軍を信じて待つワルシャワ市民に同情を禁じ得なかったのだと思います。
以後「地下水道」「カティンの森」「スターリングラード」なども見ましたが、母がいつも言うのは「映画では結局、臭いや暑さ寒さや夜の闇の暗さはわからないからね」ということでした。
母は終戦の年に朝鮮から命からがら逃げて帰国したひとりでした。
「また、桜の国で」は、それが伝わってくるのです。
そして、極限下にあっても人は正義と信念を貫けるのかを、今も問うてくるのです。

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