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一般書籍(小説を除く)
エコノ・グローバリスト(12) ドル亡き後の世界
著者名:副島隆彦

2009-11-18 銀木犀さん 神奈川県
これほど現在の経済情勢を分かりやすく読み解いた本はないだろう。網羅されている情報、グラフ、ちょっと角度を変えたアメリカ重鎮の写真など、いかにも的確である。複雑な金融商品の英語を、カッコを用いて日本語訳、イメージし易い言葉、コメントなどで説明。莫大なドルの額も逐一日本円に置き換えている。金融商品の格付の話で、日本人が陥りやすい考え方、「”Aマイナス”は通信簿の3と同じで、”凡人”」は、大間違えで、『本当は”劣等生”だ、そろそろ分かりなさい』と一喝。副島氏の文体は最初は怖かったけれど、慣れてくると愛情を感じるようになる。日々の仕事だけに追われ、マスコミの言うことを信じてきた私のような一般庶民に対する叱咤激励だ。また、副島氏の独創的視点にも驚かされる。曰く、「グリーンスパンはアメリカ財閥に対する墓堀人(わざと金融危機を誘発した確信犯)である」、「変な金融商品に投資して大損害を招いた政府官僚や、金融機関の天下り官僚は責任をとれ」、「アメリカに日本の金が流出しないように身体を張って守った中川昭一、福田康夫はりっぱだった」など。裏事情が分かると表の出来事も別な意味をもって理解できてくる。自らも身体を張って書いてくれたであろう副島氏、どうかお体を大事に末永く日本の未来を見守ってほしい。

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