2021-02-02 S.ARAさん 福井県 「アメリカを歌で知る」ウエルズ恵子さん著 を読んで。
私は最近の日本の歌と歌の世界における連続性の欠如をとても感じていました。この理由は何なのか?これはひょっとして、我々日本人は「水にながそうぜ」の言葉にもあるように、社会に起きるもの事の連続性を大切にしないで兎に角一旦は水に流してしまって綺麗サッパリとしてまた新たに物を作り出し始めるのを好む民族性なのかな?と考えていました。そうしたところが、この本に出合って、米国の初期の歌やその背景が今でも姿形は変えても受け継がれていることを著者による研究と記述とで知ることが出来て、今まで私が思っていたこと以上に、米国人は伝統を受け継ぐことを大切にする国民性を持っているのが、解りました。我が国の政治の世界や歌の世界に見られる、淀みに浮かぶ泡沫や若い頃顔に出来たニキビのように「且つ消え且つ結びて」をあまりしないのが米国人なのかなとも思います。兎に角、歌を通しての比較文化論としてこの本を読ませて頂き、私の考えを整理するにつけての良い参考にさせて頂きました。
S.ARA
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