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文芸書(文庫を除く)
羊は安らかに草を食み
著者名:宇佐美 まこと

2021-04-04 青木久明さん 岐阜県
ほぼ同じ10歳焼夷弾の雨の中火傷しながら逃げた空襲。芋の蔓など食べたりした食糧事情。翌夏粗末な小屋の中で苦しみながら亡くなった病後の母。その思い出とは比較できない壮烈な益恵と佳代の逃避行を眼前に意識しながら二日間で涙とともに一気に読み終えた。若年性アルツハイマー型認知症の発症から介護を続けて20年、最後はコロナ禍で面会謝絶の病院で妻を見送って4か月が経った。人生に空白ができてしまったような気がしていたが、読後には何故か気分が落ち着いてきた。先が見えてきた人生は亡くなった妻に笑われないよう意義ある一日一日を送りたい。
宇佐見まことさんに感謝申し上げます。

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