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イーロン・マスク 次の標的 「IoBビジネス」とは何か
著者名:浜田 和幸

2021-08-31 佐田 啓輔さん 兵庫県
この本での主要部分にもなっている「IoBビジネス」。これは今後、将来的に世界で注目されるであろうビジネスだ。これを簡単に訳すとするならば、「身体のインターネット」だ。テスラやスペースX社の創設者であるイーロン・マスクはニューラリンクと呼ばれるAI会社を設立した。そして、彼はビジネス上の敵となるのは「AI」と「地球温暖化」とアピールもしている。AIの知性は2045年に人間を超えると述べている。それに打ち勝つためには、人間の脳内にコンピュータと脳を繋ぐためのデバイスを埋め込むことが必要になり、そうする事で、人間がAIに負けないようになると考えている。テスラは完全電気型車を手掛ける電気自動車である。しかし、排気ガスを出さない電気自動車と謳うが、バッテリーで用いられるリチウムイオン電池は、レアメタルなどといった希少資源が必要となる。さらには、採掘には大量の水と化石燃料が必要であり、廃棄物も出る為、環境破壊の問題となる。まさに、表裏一体である。そして、イーロン・マスクは終盤に「これからの人間は、ロボットになるのか、それとも人間のままでいるのかを選ばなければならない。もしロボットになりたいのなら、ニューラリンクがお手伝いする。人間のままでいたい?では環境汚染で病気になりなさい。選ぶのはあなただ」と書き留めて部分もあるためおもしろい。

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