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クラシックを読む1 愛・狂気・エロス
著者名:百田 尚樹

2021-12-09 ちんちゃんさん 埼玉県
この2週間は「クラッシクを読む」1~3巻を読み、次にそこで語られた曲を聴き直しの連続でとても充実した時間を送れました。何せこの百田尚樹先生の本は素晴らしい!日本の多くのクラッシクファンを、詳しい人から、マイナーなファン迄すべてを更に深くクラッシック好きにし、その解釈レベルを上げるのに大きく貢献したこれまで最大のクラッシク解説本と言えると思います。多分この後この事が大きく評価されるのではないかと思います。その理由を箇条書きに列挙します。1.これまでの音楽評論家が大方書いて来たクラッシク曲の不明瞭な解説書を最大限大衆的に解りやすく説明している。作者がこの本にも書いて居る「私は音楽評論家では無い」としながらそれ故これまでどんな音楽評論家も書き得なかった、一般人に最大に胸にストーンと落ち、平易で的確な説明鑑賞の神髄を語り、クラッシックが一段と理解できて身近なものにしてくれた。2.作者も言っている通り、これまで音楽評論家が有名曲を避けてむしろマイナー曲を推奨する過ちを指摘し、本当に優れた曲をきちんと理由付けして素直に推奨している事、さらに彼らが推選盤等と称してその比較に重きを置き、誤った聴き方に陥る方向にある事を指摘して、本当に優れた秀曲はCDになる程ならほとんど素人はその優劣を気にせず、むしろその曲をじっくり聞くことの方が大切と言い切っている事、著者のあくまで主観と断りながらもとても共感する指摘と説明は絶品です。この本に出合えてよかった!

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