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 | 新書 マルクス・アウレリウス「自省録」を読む 著者名:岸見 一郎 | 
 | 2023-03-09 じゅんさん 奈良県 本書では運命や死といった人生の問題についてアウレリウスの『自省録』から関連する言葉が取り上げられます。著者はそれらの言葉を解説していきますが、中には解説だけでなくアウレリウスとは違う著者の考えが述べられることもあります。現実を追認するだけでなく理想を実現させるためにどうすべきかを考えることが哲学ではないか。そんな著者の強い思いが伝わってきます。
アウレリウスと著者の考えが違う時に、自分ならどちらの考えに共感するだろうかと考えながら読むことができるのも本書の面白さだと思います。
私自身について振り返りますと30代後半の時に仕事のことで深く悩んでいた時期がありました。その時に本書に出会っていれば、悩みへの向き合い方がまた違ったものになっていただろうと思わずにはいられません。これからの人生でも何か大きな困難に直面することはあると思います。そんな時にもう一度読み返したくなる本です。
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