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アイヒマンと日本人
著者名:山崎 雅弘

2023-08-08 宮地明男さん 神奈川県
 戦史の論考で定評のある著者ならではの筆致で、アイヒマンを軸にホロコーストの全体像がわかりやすく整理されているので、「アイヒマン的なまじめさ」がもたらす「悪魔的な可能性」に陥りやすい組織の中の個人の在り方を問う第五章がとても理解しやすくなっています。そうした問題について日本における潜在的な危険性の具体例を過去を含めてもう少し紹介してもらえると良かったかと思います。殺傷能力を持つ武器輸出にも前向きな現政権が支持される時代に警鐘を鳴らす一書として高く評価します。

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