|
 | 新書 どうする財源 貨幣論で読み解く税と財政の仕組み 著者名:中野剛志 | 
 | 2025-01-12 ATさん 岩手県 本書が他の経済学書に比べて圧倒的に優れているのは、貨幣の起源、資本主義の中核をなす信用創造、貨幣循環理論といった、新書レベルではあまり主題とされることがないような研究成果や学説について、とても論理明快に説明されている点です。非常に面白く、経済に関する著作で読んでワクワクするという体験ができるとは思ってもいませんでした。これほどまでに他者に薦めたいと思える本に出合ったことはありません。ありがとうございました。
今後祥伝社様にやっていただきたい企画としては、同書でも取り上げられた貨幣循環理論をメインテーマとした著書の出版です。
とりわけ、本書を読んだ読者なら、貨幣循環理論の成り立ちや、MMTと比較した場合に浮かび上がる貨幣循環理論の意義や妥当性について知りたい方は多いと思われます。
「103万円の壁」問題に端を発して貨幣観や財源について理解が深まりつつある昨今だからこそ、MMT以外の積極財政に資する学説を世に広められるなら、これほど庶民にとって嬉しいことはありません。
|  |
|