2025-04-03 佐藤光一さん 埼玉県 『ボタニカ~奇人変人を支えた妻たち~』という副題はいかがでしょうか。この小説は日本植物学の父、牧野富太郎を主人公として、その天才ぶりと、現代では到底受け入れられない(一発アウト!)奇人変人ぶりを第一主題として描いています。しかし同時に、どうしようもなく自堕落で生活力のない富太郎を支えた『二人の妻』である猶(なお)と壽衛(すえ)の力強いといえば力強いけれど、むしろなぜ夫としては失格といえるこんな男をここまで支えられるのだろう?と思わざるを得ない明治の女の生きざまを第二主題として描いているといえます。もし、この『二人の妻』が片方でもいなかったら、日本植物学の父は存在しなかったに違いありません。
それにしても、まかてさんの植物への造詣の深さと、目の前に迫って来るような自然描写は相変わらず見事!のひと言です。
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