秀良子『STAYGOLD』

叔父←甥っ子 ひとつ屋根の下 暴走する片想い

ちょっとフクザツなお家事情の中山家は13才の甥・駿人が、叔父の優士に告白してからますますフクザツに…!甥っ子→叔父のじれったい恋模様。
人物相関図
  • 1巻
  • 2巻
  • 3巻
  • 4巻
  • 5巻
  • 6巻
    隙みせたら容赦しねーから覚悟しとけ

    両親不在、
    血は繋がっていたり、
    いなかったり。
    ちょっとフクザツなお家事情の
    中山家は叔父兄弟を
    甥姪の4人ぐらし。

    それでも歪な「家族」は、
    なんとかうまくやってきた。

    ── 駿人 甥っ子 優士 おじ
      好きと告げ、
      キスするまでは。

    13才のままならない恋心は、大人と子供の境目で、ついに暴走をはじめる。
    あんま大人を舐めんなよ

    季節は巡り、駿人14才。
    中学3年生を目前にして
    高校へは行かず
    就職すると言い出す駿人に、
    見かねた優士は
    コウの友人・日高を
    家庭教師として
    中山家に招き入れることに。

    しかし日高から
    「おしてダメなら引いてみろ」と
    アドバイスを受けた駿人は、
    優士にそっけない態度で
    接してくるようになり…?

    俺はもう負けていたのだ この14才下の、甥っ子に

    「俺には無理だ」
    優士から発された強い拒絶に、
    もとの家族に戻った
    フリをする駿人。

    おかしな空気がただよう中、
    中山家を揺るがすさらなる嵐…
    母、帰郷。
    今は海女をしているという母から、
    ここを出ていっしょに
    暮らさないかと
    と問われた駿人は……。

    何も知らずに、100年生きるより

    時はさかのぼり、
    駿人が中山家を出て
    少し経ったころ。

    このままの関係で
    幸せだとかみしめていた矢先、
    どう転んでか、
    コウと「キスを許される関係」に
    なってしまった日高。

    わけもわからぬ夢心地と、
    あふれだす欲望。
    気がつけばコウとは、
    身体をつなげる関係に
    なっていた。

    たぶん、人生で最高な時間。
    なのに日高の心には、
    何故か小さな不安が
    降り積もって…?

    10年ぶんのコウと過ごした時間。その一瞬一秒は、永遠に忘れることはない。
    優士、ついに陥落!?

    中山家を出て、
    2年ぶりに帰省した駿人は
    すっかり大人びていた。

    もうあの頃のように
    優士に想いをぶつけてはこないし、
    射抜くような視線も向けてこない…。

    諦めのような、
    寂しさのような、
    煮えきらない気持ちに
    懊悩 おうのう とするなか、
    突然知らされた
    駿人のアメリカ行きの決意。

    激しくざわめく心に優士は戸惑い、そしてーー。
    優士、俺のこと 好き?

    駿人へのこの感情を、なんと呼ぶのだろう?
    優士はついに、その名を知ってしまった。

    アメリカへ旅立つ駿人と菊花を見送って
    家を手放すことにした優士とコウは、
    それぞれ、ひとり暮らしをはじめる。
    けれど家族の面影がなくなった生活に優士はしだいに憔悴して───。

    いつだって側にいて、想い続けてくれたのは駿人だった。