もうこれで英語に挫折しない

赤羽雄二(あかばゆうじ)

ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクター。1978年、東京大学卒業後、小松製作所入社。1986年、世界的コンサルティング会社マッキンゼーに入社。2002年、ブレークスルーパートナーズ株式会社を共同創業。著書に『ゼロ秒思考』『速さは全てを解決する』『ゼロ秒思考[行動編] 即断即決、即実行のためのトレーニング』『頭が真っ白になりそうな時、さらりと切り返す話し方』など。

世界的コンサルティング会社マッキンゼーで14年間活躍した赤羽雄二氏。
だが、マッキンゼー入社直後は、あまり英語が話せなかった。特に、誰かが話している際に割り込む、といったことはとうていできないレベル。しかし、マッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げ120名強に成長させる過程で、英語力も否応なく急激に伸びた。
そんな赤羽さんだけに、日本人の英語の現状には強い危機感を抱いている。
英語のできない日本人の問題を徹底的に分析し、さらに自身の経験を踏まえて編み出した「英語を続ける技術」について解説する。
今回は、そもそも「英語の勉強になぜ挫折してしまうのか」、その理由を考える。

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2016.03.31

英語の勉強に挫折する理由

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世の中の英語学習法は挫折しない人向け

 

 世の中には無数の英語学習法があり、いかにも魅力的に宣伝されている。まともなものや、かなり安易なもの、いい加減なものもある。英語学校があり、スカイプ英会話があり、スマートフォンアプリがあり、英語番組がある。あらゆるDVD・CD教材がある。
 ただ一つすべてに共通する点があり、不思議なくらい共通している。
 それは、すべての学習法が挫折しない人向カにできていることだ。英語を勉強しようと思う人が挫折せず、勉強し続けることが大前提となっている。
 なぜか学習者は皆やる気があり、それが維持でき、挫折などせずに勉強し続ける、という前提での英語学習法の提供に終始している。
 もし世の中の9割以上の人が挫折しない強い意志があり、英語のよい教材を欲しているなら、もちろん意味があるし立派なことだ。日本人の英語力が一気に上がる。
 ところが実際はそれと真逆であり、ほとんどの人がすぐ挫折する。それでいて、英語の勉強には関心が強いので、次々に目新しい学習法にお金を使ってしまう。
 今の時代、YouTube、その他の動画配信、インターネットラジオ、Podcast、ブログ記事などのおかげで、全くお金を使わなくても、誰でも英語が勉強できる。実戦で役立つ英語ができるようになる。ただし、続けることができ、挫折しなければ、だ。
 英語学習法に惑わされてきた日本のビジネスパーソンは、このへんで、好きな分野、関心の強い分野を追求するために、英語を道具として使いこなしていこうではないか。

 

もうこれで英語に挫折しない 赤羽雄二
もうこれで英語に挫折しない

マッキンゼーで14年間活躍できた私は英語をどう身につけたか

赤羽雄二著

(2016年3月31日発売)

 

『ゼロ秒思考』の著者が編み出した「続ける技術」、全公開!
英語のできない日本人の問題を徹底的に分析。これが結論。
仕事はできるのになぜか英語は続かない――そんなあなたのための本です。

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