ハードな現実を生きる女の子にエールを送り続ける安野モヨコのちょっとシリアスな短編集。
地味な職場の地味なOLが挑んできた女の戦いの静かな恐怖を描く「カメレオン・アーミー」。
苦しいのは自分で自分に呪いをかけているから?どこからか現れ、女の子を幸せにする「夜の王子様」シリーズ・2話。封印してしまった本当の自分を覗かせてくれるお話。
その他に「渚にまつわるエトセトラ」「X−GIRLの血は騒ぐ」「東京バンビージャンプ」「シナモン・ガール」、計7編を収録したモヨコのクールな観察眼と深い洞察力が光る作品集。
■ストーリー
おしゃれで美人の新田祐子は不倫のために会社を辞め、不釣合いなほど地味な会社に転職した。そこにはコンプレックスの塊のような地味なOL・大山美奈子がいた。次第に、祐子に対抗するかのように、ファッションもしゃべり方も祐子のやり方を盗んでいく美奈子に、祐子は何かを吸い取られていくようで・・・(「カメレオン・アーミー」)
■初出誌
「カメレオン・アーミー」:コーラス増刊『コーラス スペシャル Winter』1997年2月20日号(集英社)
「夜の王子様1」:コーラス1997年4月号(集英社)
「夜の王子様2」:コーラス1997年7月号(集英社)
「渚にまつわるエトセトラ」:フィールヤング1997年8月号増刊『メロディーズ』(祥伝社)
「X−GIRLの血は騒ぐ」:文芸春秋8月臨時増刊号Summer special『コミック95』(文芸春秋)
「東京バンビージャンプ」:ビジネスジャンプ増刊『エクストラ』1995年10月10日号(集英社)
「シナモン・ガール」:別冊フレンド1995年4月号増刊『ガーリー』(講談社)
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