私は いまだに 探しつづけているのかな?
暖かいところ、帰れるところ、やさしいところを。
やるせない心を抱いて、今日も『自分を繋ぎとめてくれる港』を求めている彼女達、
もしかしたら自分がソレを希求していることにすら、気づけないままに・・・
言葉にならない苦さをかかえた女性達を見事に描いた「天井の下」シリーズ4話に、短編「さすらい」を収録した、Q太ファン待望の1冊!
■ストーリー
岩城ノブ子、25歳、OL。彼女は朝も、通勤ラッシュも、仕事も嫌い。 彼女が唯一好きなのは自分の部屋、6畳一間のワンルーム。 そんな彼女はときどき、ふらりとひとりで飲みに出かけては・・(第1話)
専業主婦歴4年目の中沢ミチ子、25歳、夫と猫との穏やかな3人(?)暮らし。生活になんの不満もなく、夫の帰りが遅いのをちょっと喜んだり、なんとなく洗濯物をわけてしまうのは、それなりに「幸せな主婦の暮らし」の証だと割り切って考える日々を過ごしているが・・・(第2話)
■初出誌
「天井の下」:『フィールヤング』 1997年12月号、1998年8月号、1999年1月号、1999年3月号
「さすらい」:フィールヤング1998年9月号増刊『Sing Sing Sing』
「あとがき」:描きおろし
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