冴える剣と、深い情──
頰に刻まれた刀傷にかけて
悪を裁き、罪なき人を救う!

時代小説の旗手・小杉健治
屈指の傑作シリーズ

最新情報

風烈廻り与力・青柳剣一郎シリーズ 五十巻到達記念インタビュー

 

『忘れえぬ』
定価:本体760円+税
■ISBNコード:9784396350475
大切な人を奪われた恨みと悲しみ。
残された者たちは――

遣り手だが傲岸不遜。出世のために人に取り入るのがうまい狡猾な男。旗本の坪井貞道はとかく悪い噂が多かった。今も小間物屋の美しい内儀に言い寄り、何か画策しているようだ。青柳剣一郎はそんな坪井の動きに不審を抱き、身辺を探り始める。ところが老中から横槍が入る。坪井とは一体何者なのか?そんな折、剣一郎は15年前のある夫婦殺しの話を耳にし……。

 

『妖刀』
定価:本体760円+税
■ISBNコード:9784396350338
心を惑わすのは、
呪いか、欲望か。

腕の立つ武士ばかりを狙う辻斬りが江戸の夜を震撼させていた。亡骸の状況から、得物は妖刀と恐れられる雲切丸だと青柳剣一郎は考える。その刀はある旗本から盗まれた物で、密かに探索を命じられていたのだ。妖刀に魅入られた者の正体とは?やがて見廻りの目をすり抜け、かつての道場仲間の息子が辻斬りの刃にかかる。剣一郎は悲しみとともに、現場に違和感を覚え──。

 

『わかれ道』
定価:本体760円+税
■ISBNコード:9784396350185
下級武士から次席家老へ。
その優れた才覚ゆえに、
人生を狂わされた男は…

浜尾藩飯田家の次席家老風見貞之介は、藩主の乱心に翻弄されていた。嫡男がいるにも拘わらず、突如側室の幼子に家督を譲ると言い出したのだ。このままでは藩を二分する事態に。貞之介は懸命に説得するが、藩主は聞く耳を持たない。挙句の果てに嫡男派と思しき刺客に襲われる。見廻り中の青柳剣一郎に助けられた貞之介は、その人柄を信頼し、己の心情を吐露し始め……。

 

『心変わり』
定価:本体760円+税
■ISBNコード:9784396350017
裏切りか、それとも──
盗賊の末路は!?

火付盗賊改を翻弄するかのような押込みがこの二年間、続いていた。決して人は殺めず、狐の神楽面をかぶっているという。盗んだ金はしめて七千両余。業を煮やした老中が、青柳剣一郎に密かに探索を命じる。すると剣一郎は火盗改の動きに不審を抱く。盗賊に手の内が洩れているのでは?やがて一味とおぼしき男に目を付けた矢先、刺殺体となって川に浮かんだ!

 

『罪滅ぼし』
定価:本体760円+税
■ISBNコード:9784396348816
人助けか、
死に場所を求めて
いたのか──

女の絶叫が昼間の露月町に響き渡った。燃え盛る家に赤子が取り残されていたのだ。青柳剣一郎が駆けつけると、火中へ飛び込む男が。鋳掛屋の長次だ。その勇気に感心した剣一郎は、出火の原因とともに長次の素性を調べると、過去にも子どもの命を救っていたことがわかる。なぜ危険を顧みず行動できたのか?さらに付け火と判明し、剣一郎はある推測に苦悶する!

 

『桜の下で』
定価:本体760円+税
■ISBNコード:9784396348649
一生逃げるか、
別人として生きていくか──

青柳剣一郎は、剣術の師・真下治五郎から元足袋屋の主人・幸助の力になってほしいと内密に頼まれる。治五郎の眼には深い事情を抱えているように映ったのだ。早速剣一郎が調べると、主人は数年前に店を畳んで行方知れずになっていた。さらに、人相も異なる。そんな折、不審な遊び人風の男が幸助の元に現れ……治五郎が会っている幸助は何者か? 意外な因縁が浮上する!

 

『ひたむきに』
定価:本体720円+税
■ISBNコード:9784396348502
天命に従い、
生きていくのみ

浪人の高野俊太郎に、地回りの男殺しの疑いがかけられた。困窮しながらも清廉潔白さを失わない俊太郎の姿に、青柳剣一郎は目を惹き付けられる。同じ頃、小普請組支配波多野善行から依頼が。元配下が殺され、下手人と思しき朋輩だった男を捜してほしいという。男の名は高山俊二郎。俊太郎との関わりは? 剣一郎が探索に乗り出すや、またひとり元配下が襲われる!

 

『約束の月(上)』
定価:本体720円+税
■ISBNコード:9784396348267
約束を守ることが、
信頼につながるのだ

陸奥国白根藩水沼家は世継ぎ騒動で揺れていた。嫡男は病死、藩主も病に倒れ、将軍家との養子縁組が浮上する。そんな中、落とし胤の存在が発覚したのだ。その頃、青柳剣一郎は、小間物屋の手代清太郎をならず者から救う。店主の娘お絹に近づくなと脅されたという。お絹にはいくつもの縁談話があった。二人を見守る剣一郎だったが、清太郎は再び何者かに襲われ……。

 

『約束の月(下)』
定価:本体720円+税
■ISBNコード:9784396348274
桔梗の花が咲くころ、
必ず迎えにくる

水沼家の世継ぎと知らされた清太郎は、お絹に桔梗が咲くころ迎えにくるとだけ告げ、陸奥国へ発った。藩主である父を前に戸惑う清太郎。だが、それも束の間、刺客の刃が迫り、さらに偽のご落胤だとして評定所に訴えられてしまう。一方、南町奉行から経緯を知らされた青柳剣一郎は、真の裁きを懇願するが――運命に翻弄される若い男と女、父と子の絆を描く感動長編。

 

『一目惚れ』
定価:本体720円+税
■ISBNコード:9784396348045
金を盗んだら、
心を奪われちまった⁉

「あの人を守りてえ」武家ばかり狙う盗人の亀二は、忍び込んだ勘定奉行藤森兼安の屋敷で百合のように可憐な女に魂を奪われた。女を忘れられない亀二は盗人から足を洗う決意をする。同じ頃、藤森の火盗改頭時代の配下が相次いで殺された。十年前、共に凶賊一味を捕縛した者達だ。探索を始めた青柳剣一郎は屋敷の傍に出没する亀二を訝しむ。直後、その女が襲われ……。

2022年1月発売

『隠し絵』
定価:本体720円+税
■ISBNコード:9784396347864
宝の在り処か、
殺人予告か、
それとも――⁉ 

「馬と猪に目を向けるように」青柳剣一郎は、見知らぬ男から錦絵を託された。そこには黄金の茶釜を囲む羽織姿の竜、頬被りをした猿など十二支の動物が描かれていた。直後、なぜか男は姿を晦ましてしまう。同じ頃、二人の町人が同様の手口で殺された。剣一郎が彼らの名に馬と猪の字があるのに気づくと――男は何者か? 絵に隠された真意とは? 謎に迫る中、新たな殺しが!

2021年10月発売

『恩がえし』
定価:本体720円+税
■ISBNコード:9784396347680
恩返しするつもりが…
一家を見守る老犬が、
悪を嗅ぎとる!

「15年前、一家心中を止めてくれた恩人を助けたいんです」――青柳剣一郎は、建具職人の茂助に懇願され、ある男を調べていた。男は当時、犬の狆を売る商いをしていたが、今は廃業し見る影もない。さらに半年前、そこで働いていた番頭が謎の死を遂げていた。探索を進めると、廃業の裏に数々の疑惑が浮上する。恩人は嵌められたのか――そんな中、茂助の周辺にあやしい侍が現れ……。

2021年7月発売

『鼠子待の恋』
定価:本体720円+税
■ISBNコード:9784396347437
破滅に向かうとわかっていたのに……
迷宮入り事件に男女のもつれが楔を打つ!

風烈廻り与力の青柳剣一郎は、迷宮入りした事件の探索を任される。十年前に今戸で起きた男女の殺しだ。死んだ女の元許婚は消え、唯一の容疑者は江戸から姿を晦したあと殺されてしまう。有力な手がかりもなく行き詰まるなか、新たな殺しが。調べを進めると、意外な男女のもつれが事件を紐解く鍵に――犯人が命をかけてまで守りたかったものとは?

2021年4月発売

『寝ず身の子』
定価:本体720円+税
■ISBNコード:9784396347239
旗本ばかりを狙う盗人、白ネズミが出没。
八つ目の宝を先に奪うのは誰か?

立て続けに同じ手口の殺しがあった。殺されたのは、十年前、盗品を扱った罪で潰された木綿問屋『大黒屋』の元番頭と、盗品と告発した女だった。当時、身の潔白を訴えたものの、島流しにあった『大黒屋』には、七人の子供がいた。復讐か? なぜ、今頃? 探索が行き詰まるなか、新たな殺しが! 風烈廻り与力の青柳剣一郎が人を信じる心で復讐の裏にある真相を暴く!

2021年2月発売

『生きてこそ』
定価:本体720円+税
■ISBNコード:9784396347024
言葉を交わした者は
絶命する……
人を死に誘う、
老爺の正体は?

みすぼらしい物乞い風体の年寄り、名は玉堂。彼と言葉を交わした者は、自ら死を選ぶ――世間が老爺を〝死神〞と畏れる中、風烈廻り与力・青柳剣一郎は、下駄屋夫婦殺しに遭遇。探索を進めるも、下手人の姿を目撃した指物師が不審な自死を遂げる。それもまた死神の仕業とされ騒ぎに。剣一郎は、人心を惑わす噂を打ち消し、夫婦殺しの真の下手人を見つけられるか?

2020年10月発売

『白菊の声』
定価:本体720円+税
■ISBNコード:9784396346522
あっしは殺ってねえ!
無実を叫ぶ声は届くか。

愛する男の濡れ衣を晴らしてほしい――指物師の与吉が道具商殺しの罪で捕縛されたという。無実を信じるおくみの切なる願いに同情し、剣一郎は探索を始める。しかし、次々と与吉に不利な証が出てきて、ついには裁きが下ってしまう。極刑のときが迫る中、剣一郎は正義を為せるか?

2020年7月発売

『悲恋歌』
定価:本体720円+税
■ISBNコード:9784396346522
心の中にこそ、鬼は巣食う。
剣一郎が密室の謎に挑む!

「鬼に喰われた」祝言の夜、花嫁が密室から忽然と姿を消した事件を、人々はそう噂した。部屋には、曰くある鬼の画が掛けられていたのだ。流言を危惧し、探索に乗り出した南町奉行所与力・青柳剣一郎だったが、密室の謎が立ち塞がる。そんな折、花嫁消失に加担したと思しき女の、喉を裂かれた亡骸が見つかり……。風烈廻り与力・青柳剣一郎シリーズ、威風堂々の第五十巻。

2020年4月発売

『母の祈り』
定価:本体720円+税
■ISBNコード:9784396346195
愛が女を、母に、
そして鬼にした。

五年前、奉行所は盗賊鈴鹿一味の塒を急襲。頭の伝蔵は自ら娘を斬り、火を放って死んだ。からくも逃げ果せた手下の扇蔵は一味を再興。江戸に戻り、雪駄問屋から一千両を奪う。しかし次の狙いを定めた矢先、仲間の千吉が刺殺される!さらに次々と手下が殺され、疑心暗鬼の扇蔵の前に立ったのは、風烈廻り与力青柳剣一郎だった。剣一郎が辿り着いた盗賊殺しの真相とは?

2020年1月発売

『咲かずの梅』
定価:本体690円+税
■ISBNコード:9784396346003
居合の殺人剣、
剣一郎を襲う!

加賀藩主と重臣が対立、前田家を取り巻く闇は深さを増しつつあった。金沢から藩の内情を知らせるため、江戸に向かっていた御庭番は、喉を裂かれ京橋川に浮かんだ。さらに風烈廻り与力青柳剣一郎は、謎の旅僧から藩主側に立つ近習衆、増川省吾に刺客が放たれたと聞かされる。百万石の御家騒動と幕閣が絡む暗い蠢動。殺された者たちの無念を想い、剣一郎が鋭く斬り込む!

2019年10月発売

『蜻蛉の理』
定価:本体690円+税
■ISBNコード:9784396345471
罠と知ってなお、
探索を止めず!

鮮やかな手口で富商を狙った不殺の賊、陽炎一味が再び江戸へ。しかし、今や店の者を斬殺する凶賊へと変貌していた! 風烈廻り与力青柳剣一郎は、己を欺いた因縁ある北町与力の水川秋之進から、一味捕縛への助力を乞われる。これも剣一郎を貶める罠なのか? 犠牲者のため、怯える民のため、剣一郎はあえて危険な探索に身を投じた。するとやはり、凄腕の剣客が現れた!

2019年7月12日発売

『虚ろ陽』
定価:本体690円+税
■ISBNコード:9784396345471
新たな英雄の登場!
しかし、剣一郎に狡猾な罠が……

優れた探索力と圧巻の剣技で数々の難事件を解決に導く、北町奉行所与力・水川秋之進。最近つとに名を上げ、北町の風烈廻り与力・青柳剣一郎と並び称されるほど。剣一郎は後進が育つことを喜んでいた。そんな折、南町が自殺とした事件を水川が掘り起こし、殺しと断定。すると、剣一郎を貶める蜚語が飛び交いはじめ……。剣一郎は、脚光を浴びる英雄の怪しい動きを追う。

2019年4月12日発売

『宵の凶星』
定価:本体690円+税
■ISBNコード:9784396344627
救う、必ず。
かつての相棒が窮地に!

風烈廻り与力青柳剣一郎は見廻りの途上、岡っ引きに追われる男と遭遇。男の残した荷を検めると、中には極上の反物が。なんと、将軍家へ献上された加賀友禅だった。まさか、江戸城へ盗賊が? 逃げた男は亡骸で見つかり、加賀藩も隠蔽に動く。剣一郎は、義弟の西の丸御納戸方湯浅文七郎へ協力を頼むが、探索を始めた文七郎は何者かに盗みの濡れ衣を着せられ、窮地に!

2019年1月15日発売

『泡沫の義』
定価:本体690円+税
■ISBNコード:9784396344894
襲われたのは、全員悪人!
真相を追う剣一郎に危機迫る。

傷痕は二つ、鮮やかな玄人の手口――。鉄砲洲で遊び人らしき二人が殺された。下手人と思しき宗匠頭巾の男は、茶問屋が過って川で溺死した件でも目撃されていた。そんな折、風烈廻り与力青柳剣一郎は、凄腕の殺し屋に命を狙われる旗本次男の護衛を頼まれた。殺害を頼むほど恨まれた心当たりを問うが、次男は黙して語らず……。すると、探索を進める剣一郎に襲撃の刃が!

2018年10月12日発売

『火影』
定価:本体680円+税
■ISBNコード:9784396344627
悪を喰らう悪党、影法師。
その正体を暴く!

「次に記す五人を殺せ。まずは三日の内にひとり」御家人井関家の中間・平吉は、影法師なる謎の人物から脅迫される。一月前、主の一馬らと、材木商から賄賂の金を奪い、作事奉行を殺したのだ。風烈廻り与力・青柳剣一郎へ報せると脅された平吉らは、指示通り殺しを始める。しかし標的の易者に、激しい抵抗を受け――。疑心暗鬼の末に訪れる終焉の刻。悪を操る影法師の正体とは?

2018年7月10日発売

『夢の浮橋』
定価:本体660円+税
■ISBNコード:9784396344412
手にした者は死ぬ──。
富くじの謎とは?

千両という高額な賞金が人気の、谷中大京寺の富くじに絡む殺しが続く。富札を財布ごと掏り取った男は堀に浮かび、偶然札を預かった小間物商は刺殺される。抽選前なのに、なぜ? 札には何かいわくがあるのか? 同じ頃、風烈廻り与力青柳剣一郎は、陰富と呼ばれる御法度の富くじの取締りを命じられる。老中からのお達しというが……。庶民の夢、富くじの背後に蠢く闇を斬る!

2018年4月12日発売

『幻夜行』
定価:本体660円+税
■ISBNコード:9784396344092
旅籠に入った者に
次々と訪れる死……

商いをやめ誰もいない旅籠に、女が入り、忽然と姿を消した――。三年前、旅籠『成田屋』では若旦那が女中を殺し逐電。女はその女中の霊なのか? 成田屋に女を案内した大工が、普請場の屋根から転落。行脚僧、易者、関わった者はみな不審な死を遂げる。風烈廻り与力青柳剣一郎も怨霊騒ぎの探索へ。しかし成田屋で遭った人足が溺死し……。剣一郎は怪異を解き明かせるか?

2017年12月14日発売

『夜叉の涙』
定価:本体660円+税
■ISBNコード:9784396343798
江戸を賑わす残忍な押込み。
血に飢えた賊を止めろ!

その顔を見た者はいない――。一家皆殺しの残忍な押込みを働く『鬼夜叉』一味の犯行を阻止した風烈廻り与力・青柳剣一郎。だが、恨みを抱いた一味が放った凄腕の刺客から不意の襲撃を受ける! 剣一郎のおかげで難を逃れた木綿問屋『戸倉屋』も、悪所通いにより勘当された長男浪太郎に言葉巧みに近付く輩が……。『鬼夜叉』と剣一郎の、父と子の、因縁が絡む戦いの行方は!?

2017年9月15日発売

『伽羅の残香』
定価:本体640円+税
■ISBNコード:9784396343491
富商、武家、盗賊の三つ巴の争い
欲にまみれた男たち

伽羅に似た香りの鬢付け油が大人気の『錦屋』。その主・卯三郎は、何でも金の力で他人のものを奪い取ると評判だ。ある日、腹を真一文字に斬られた男の死体が見つかる。青柳剣一郎は、男が錦屋を探っていたと知り、卯三郎が本物の伽羅をつかっているのではと疑う。さらに、錦屋の用心棒が相次いで襲われ、大盗賊が伽羅を狙っていたという話を聞く。欲望渦巻く争いの行方は!?

2017年4月12日発売

『霧にむ鬼』
定価:本体640円+税
■ISBNコード:9784396343019
容赦なき復讐

口入屋『宝生屋』番頭の久次郎と町火消し吾平の惨殺体が立て続けに見つかった。風烈廻り与力・青柳剣一郎は手口の残忍さから同一犯と断定。宝生屋主の与五郎が二人と博打仲間だったと知り遺恨を疑うも、与五郎は身に覚えがないと言う。だが与五郎も謎の刺客に襲われ、十五年前の悲惨な事件が浮上する……。哀しみの果てに己を捨てた復讐鬼を、剣一郎はどう裁く。

2016年12月17日発売

『離れかんざし
定価:本体640円+税
■ISBNコード:9784396342746
"婿殺しの後家"という、黒い噂の真相は!?

足袋問屋『山形屋』への婿入りを次男から切望され、鼻緒問屋『能代屋』の主は悩んでいた。相手は美人だが、高額の持参金、趣味三昧ぶり、先に病死した婿は毒殺された、と黒い噂ばかり。真相究明を頼まれた青柳剣一郎は、仲人や検視した同心を尋ね歩くが、前夫の死因に間違いはない。そう報告し、次男が婿入りした直後に事件が! 奥深い男女の闇を剣一郎が斬る。

2016年8月10日発売

破暁はぎょうの道(上)』
定価:本体640円+税
■ISBNコード:9784396342364
愛する人はどこへ消えた。

周次郎の女房おきみが失踪した。実家の大店の質屋『甲州屋』の差金だと考えた周次郎は、亡父の今際の際の言葉を手がかりに、甲府へ女房捜しに向かう。だが、旅の途中、謎の刺客に襲われる。一方、悪質な金貸し妹尾別当を探る青柳剣一郎は、妹尾と『甲州屋』の関係を語る家訓に違和感を覚えていた。やがて江戸で起きた破落戸の連続殺しが、新たな事件の始まりとなる。

 

破暁はぎょうの道(下)』
定価:本体640円+税
■ISBNコード:9784396342371
江戸と甲府を繋ぐ謎の"家訓"

刺客の魔手から逃れた周次郎だったが、辿り着いた甲府で再び命を狙われる。誰が、何のために? 青柳剣一郎と縁ある旗本高岡弥之助の手助けで、おきみを捜しに亡父の遺した"言葉"の謎を追う周次郎は、『甲州屋』の誕生に黒い利権が渦巻いているのを知る……。その頃、江戸で金貸し妹尾別当の素性を洗っていた青柳剣一郎は、江戸と甲府を繋ぎ暗躍する、闇の組織に立ち向かう!

2016年4月13日発売

『砂の守り』
定価:本体640円+税
■ISBNコード:9784396342036
殺しの直後に、師範代の姿。
見間違いだと、信じたいが…。

鮮やかな斬り口だった。矢先稲荷脇で発見された死体を検死した青柳剣一郎は剣客による犯行と判断。 三月前の刃傷事件と絡め、連続殺人を疑い探索を始める。 浮上したのは同じ頃に一刀流仁村道場の師範代を辞め、姿を晦ました神村左近という男だった。 一方、その道場の門弟高岡弥之助は事件当日、現場付近で左近を目撃、独自に追っていたが、第三の死体が発見され……。

2016年3月11日発売

競作時代アンソロジー
欣喜の風』
定価:本体580円+税
■ISBNコード:9784396341954
『小説NON』に掲載されたスピンオフ作品『跡取り』を収録!

祥伝社文庫30周年を記念し、書下ろし時代文庫で健筆をふるう著者が一堂に会した、またとない珠玉のアンソロジー第一弾"喜"。