松永源吾。
かつて江戸随一とされた侍火消、だが今は──。
率いるは"ぼろ鳶"と揶揄される寄せ集めの火消集団。
時代小説の新鋭が、諦めない者たちの再生と再起を描いた、
炎より熱く胸を焦がす人気シリーズ。

今村翔吾

羽州ぼろ鳶組

最新情報

 

『恋大蛇』
定価:本体720円+税
■ISBNコード:9784396347994
羽州ぼろ鳶組 幕間
三人の脇役たちが織りなす、心ゆさぶる物語。

救えなかった命――猛火に包まれた幼子の悲鳴が聞こえる。炎への恐怖に萎む心と躰を麻痺させるため、今日も〝蟒蛇〞野条弾馬は、酒を呷って火事場に臨む。京都常火消、淀藩火消組頭取に己を取り立ててくれた心優しき主君が逝った。「帝を、京を、そこに住まう人々を救え」今際の言葉を胸に刻んだ弾馬は……(「恋大蛇」)。表題作の他二編を収録、シリーズ初の外伝的短編集。

<下巻>2020年8月発売

『襲大鳳』(下)
定価:本体720円+税
■ISBNコード:9784396346232
仲間を、友を、誰かを、
信ずることが未来を紡ぐ!

強く澄んだ眼差しは、火消のそれだった―。新庄藩火消頭"火喰鳥"松永源吾は、尾張藩中屋敷を襲う猛火の中、もう一人の鳳と邂逅を果たす。火事が特定の人物を狙った謀殺と看破した源吾だったが、背後には巨悪の影がちらつく。ぼろ鳶組の面々、同期の火消たち、そして妻深雪と子平志郎との絆が、源吾を一個の火消たらしめる。技を、想いを、火消の意志を繋げ!

<上巻>2020年8月発売

『襲大鳳』(上)
定価:本体700円+税
■ISBNコード:9784396345945
あの大火から18年、
再び尾張藩邸を火柱が襲う!

大気を打ち震わす轟音が、徳川御三家尾張藩屋敷に響く。駆け付けた新人火消の慎太郎が見たのは、天を焼く火柱。家屋が爆ぜたと聞き、慎太郎は残された者を救わんと紅く舞い踊る炎に飛び込んだ――。新庄藩火消頭松永源吾は、尾張藩を襲った爆発を知り、父を喪った大火を思い出して屈託を抱く。その予感は的中。源吾の前に現われたのは、18年前の悪夢と炎の嵐だった。

2019年11月発売

『黄金雛』
定価:本体800円+税
■ISBNコード:9784396345808
十六歳の新人火消が、
江戸を動かす!
羽州ぼろ鳶組、
はじまりの物語。

英雄たちの若かりし日々を描く、はじまりの物語――十六歳の新人火消松永源吾は、逸る心を抑えられずにいた。同世代には才気溢れる火消の雛たちが台頭しつつあった。そんな折、毒を吐く戦慄の火炎が発生。熟練の火消すら生還叶わぬ毒煙に、若輩は出動を禁じられる。反発する源吾は、加賀鳶の御曹司、最年少の火消頭取、町火消の新星などくせ者揃いの面々と共に命を救うため立ち上がる!

2019年7月12日発売

『双風神』
定価:本体780円+税
■ISBNコード:9784396345464
火炎旋風、大坂に来襲!
命のため──。
ぼろ鳶組が反目し合う火消を変える!

京の淀藩常火消・野条弾馬は、己が目を疑った。大火の折に生まれ激甚な災禍をもたらす炎の旋風〝緋鼬〟が大坂の町を蹂躙していた。続発する緋鼬に、それを操る何者かの影を見た弾馬は、新庄藩火消頭取・松永源吾に協力を頼む。源吾は、天文学者でもある風読みの加持星十郎を連れ、大坂へ。しかし、源吾と星十郎は、炎の怪物を目の前に大きな挫折を味わうことに……。

2019年3月13日発売

『玉麒麟』
定価:本体780円+税
■ISBNコード:9784396345044
命のため、
真実のため、
江戸のすべてを
敵にまわした。

侍火消にして府下十傑に数えられる剣客、新庄の麒麟児と謳われた《ぼろ鳶組》頭取並・鳥越新之助は、闇に堕ちたのか? 豪商一家惨殺及び火付けの下手人として手配された新之助は、一家の娘を人質に逃走を続け、火盗改、江戸の全火消の包囲を次々と打ち破っていく。一方、幕府の命で動きを封じられたぼろ鳶組頭取・松永源吾は、仲間のため、己のため、ある決意を胸に立ち上がる!

2018年11月14日発売

『狐花火』
定価:本体760円+税
■ISBNコード:97843963447575
悪夢、再び!
江戸の火消は団結し、
すべてを奪う
火龍に挑む。

天才花火師と謳われるも、愛娘を花火の事故で喪い、妻も世を儚み命を絶つ――。明和の大火下手人秀助は、事故の原因たる怠惰な火消に復讐を誓い、江戸を焼いた。二年前、新庄藩火消頭松永源吾と対決の末捕えられ、火刑となったはずだが、朱土竜、瓦斯と、秀助と思しき火付けが今再び起きる! 秀助は生きているのか? 江戸の火消が再び結集し、猛り狂う炎に挑む。

2018年8月9日発売

『夢胡蝶』
定価:本体760円+税
■ISBNコード:9784396344481
"消さない火消"たちの心を動かし、
吉原で頻発する火付けに、ぼろ鳶組が挑む!

花魁・花菊は死を願った。吉原の大見世で最高位の花魁となるも、やはりここは苦界でしかない。父母と彼岸での再会を望み、燃える妓楼に身を置いた。だが紅蓮の炎に飛び込んできた男がいた。花菊は業火の中、ぼろ鳶組纏番・彦弥と運命の出会いをする――。吉原で連続する火付け、下手人と思しき者の殺害、黒幕が? 新庄藩火消頭・松永源吾が情念渦巻く吉原で謎に挑む。

2018年5月11日発売

『菩薩花』
定価:本体740円+税
■ISBNコード:9784396344238
諦めの悪い火消が炙り出した、
不審な付け火と人攫いの真相とは!?

番付のためか──。火消番付への関心は高く、お家の評判にも繋がる。その噂が人々の口の端に上りだす頃、ぽろ鳶組・松永源吾は、無謀にも他の火消から手柄を奪おうと闘う仁正寺藩火消・柊与市の姿を目にする。そんな折、火消による付け火を疑う読売書きが姿を消し……。真相を追う源吾らの前に現れたのは、火難の遺児を救い育て、「菩薩」と崇められる定火消・進藤内記だった。

2018年2月発売

『鬼煙管』
定価:本体700円+税
■ISBNコード:9784396343972
誇るべし、父の覚悟――。
男たちの心意気に魂が震える!

「人も同じ、身分は違えども煙草の銘柄ほどのもの」煙管の吸い口を見つめ、平蔵は人の儚き生を思い、正義と悪との境を憂えていた――。京都西町奉行・長谷川平蔵は、火を用いた奇っ怪な連続殺人を止めるため、最も頼りにする江戸の火消、松永源吾を京に呼ぶ。源吾は平蔵の息子・銕三郎と真相に迫るが、やがて銕三郎が暴走し――。勇壮な男たちが京の街を駆け抜ける!

2017年11月発売

『九紋龍』
定価:本体700円+税
■ISBNコード:9784396343750
喧嘩は江戸の華なり。大いに笑って踊るべし。
最強の町火消と激突!

火事を起こし、その隙に皆殺しの押し込みを働く盗賊・千羽一家が江戸に入った。その報を受けた新庄藩火消・通称〝ぼろ鳶〟組頭・松永源吾は火付けを止めるべく奔走する。だが藩主の親戚・戸沢正親が現れ、火消の削減を宣言。一方現場では九頭の龍を躰に刻み、町火消最強と恐れられる「に組」頭〝九紋龍〟が乱入、大混乱に陥っていた。絶対的な危機に、ぼろ鳶組の命運は!?

2017年7月発売

『夜哭烏』
定価:本体680円+税
■ISBNコード:9784396343378
命の選択に、正解はあるか!?
火消としての矜持を捨てない男の姿に感涙!

「八咫烏」の異名を取り、江戸一番の火消加賀鳶を率いる大音勘九郎を非道な罠が襲う。身内を攫い、出動を妨害、被害の拡大を狙う何者かに標的にされたのだ。家族を諦めようとする勘九郎に対し、「火喰鳥」松永源吾率いる羽州「ぼろ鳶」組は、大音一家を救い、卑劣な敵を止めるため、果敢に出張るが……。業火を前に命を張った男たちの団結。手に汗握る傑作時代小説。

2017年3月発売

『火喰鳥』
定価:本体740円+税
■ISBNコード:9784396342982
2017年啓文堂書店時代小説文庫大賞受賞!
一気読み間違いなし! 炎より熱い、侍火消の物語

かつて、江戸随一と呼ばれた武家火消がいた。その名は、松永源吾。別名、「火喰鳥」――。しかし、五年前の火事が原因で、今は妻の深雪と貧乏浪人暮らし。そんな彼の元に出羽新庄藩から突然仕官の誘いが。壊滅した藩の火消組織を再建してほしいという。「ぼろ鳶」と揶揄される火消たちを率い、源吾は昔の輝きを取り戻すことができるのか。興奮必至、迫力の時代小説。