算盤の練達にして〈風の剣〉の遣い手。
さすらいの渡り用人・唐木市兵衛
風に吹かれて悪を斬る!

時代小説の名手・辻堂魁
剣戟あり、人情ありの圧巻シリーズ

辻堂魁

風の市兵衛シリーズ

最新情報

最新刊

『うつ蟬 風の市兵衛 弐』
定価:本体780円+税
■ISBNコード:9784396350468
市兵衛、虚飾にまみれた名門の奸計を斬る!

家格の違いにも拘らず、三千石の旗本岩倉家に輿入れした村山早菜。藩の陰謀で父を失うも唐木市兵衛に助けられた川越藩士の娘だ。だが、幸せは束の間だった。市兵衛は兄・片岡信正から、岩倉家の逼迫した台所事情を知らされ、憤る。早菜の幸福を願う後見人の大店両替商《近江屋》の財を貪らんとする卑劣な縁組か。そんな折、変死体を調べる渋井父子は妙な金貸の噂を聞く。

 

『母子草 風の市兵衛 弐』
定価:本体780円+税
■ISBNコード:9784396350048
命あるうちに、おのれの心残りに始末をつけたい――。

還暦を前に大店下り酒屋の主・里右衛門が病に倒れた。店の前途もさることながら、 里右衛門の脳裡を掠めたのは、若き日に真心を通わせた三人の女性だった。唐木市兵衛は、里右衛門から数十年も前の想い人を捜し出し、現在の気持ちを伝えてほしいと頼まれる。一方、店では跡とりとなる養子が、隠居しない義父への鬱憤を、遠島帰りの破落戸にうっかり漏らしてしまい……。

 

『春風譜 風の市兵衛 弐』
定価:本体720円+税
■ISBNコード:9784396348168
市兵衛、愛情ゆえに断ち切れた、父子の絆を紡げるか!

唐木市兵衛は我孫子宿近くの村を訪れていた。小春の兄の又造が、妹と≪鬼しぶ≫の息子・良一郎との縁談を知り家出したのを、迎えに出たのだ。ところが、又造は訪ね先の親戚ともども行方知れずだった。同じ頃、村近くで宿の貸元と、流れ者の惨殺体が発見された。近在では利根川の渡船業等の利権争いで、貸元たちが対立していた。市兵衛は失踪人探索を始めるが……。

 

『斬雪 風の市兵衛 弐』
定価:本体740円+税
■ISBNコード:9784396347673
市兵衛、儚い真心さえも喰らい尽くす悪鬼を断て!

跡継問題に決着をみた越後津坂藩は、新たな江戸家老のもと財政再建に心血を注いでいた。そんな時、初老の勘定衆が百五十両を着服し逐電した。男は江戸家老の幼馴染みだった。友の潔白を信じる家老の依頼で、市兵衛は捜索を開始する。だが、行方は杳として知れなかった。ある日、市兵衛は失踪した男を知る場末の娼婦に出会う。さらに、不穏な噂がささやかれ……。

 

『寒月に立つ 風の市兵衛 弐』
定価:本体740円+税
■ISBNコード:9784396347451
市兵衛、修羅となる!

返弥陀ノ介が瀕死の重傷を負った。公儀十人目付筆頭片岡信正の命による、越後津坂藩内偵の最中だった。津坂藩は譜代ながら跡継騒動を抱え、その陰に見え隠れする御用商人の不審な噂が絶えなかった。公儀としても政情の不安は見逃せず、信正は唐木市兵衛に引き続きの探索を託した。友の惨劇に市兵衛は、仇を討たんがため潜入するも、意表を突く敵の罠が……。

 

『乱れ雲 
風の市兵衛 弐』
定価:本体700円+税
■ISBNコード:9784396347055
秀才旗本のつまずきが、地獄の亡者を引きずり出した!

江戸を流行風邪が襲った。蘭医柳井宗秀は、重篤の老旗本笹山卯平に請われて、唐木市兵衛を紹介する。卯平は密かに金貸を営んでおり、百両近い貸付が残る五千石の旗本広川助右衛門へのとりたての助役を依頼したのだ。助右衛門は返済逃れの奸計を巡らす。同じ頃《鬼しぶ》の息子良一郎は北町奉行所に出仕、見習仲間と賭場で破落戸相手に大立回りを演じてしまい……。

 

『残照の剣 
風の市兵衛 弐』
定価:本体690円+税
■ISBNコード:9784396346584
二十五年前の闇から浮かび出た市兵衛をつけ狙う殺生方の正体とは!

《宰領屋》矢藤太の許に大店両替商《近江屋》から、唐木市兵衛を名指しで口入の周旋依頼があった。蟄居閉門中の武州川越藩士に手紙を届けてほしいという。二人は川越藩主に国替えの噂があり、資金調達のため圧政下にあると知る。異論を唱えた藩士も改易は必定、その時は江戸に迎えたいというのだ。市兵衛は矢藤太と共に赴くが、到着するや胡乱な輩に囲まれ……。

 

『希みの文
風の市兵衛 弐』
定価:本体690円+税
■ISBNコード:9784396345914
市兵衛をつけ狙う暗殺武家集団に“風の剣”が立ちはだかった!

唐木市兵衛に返り討ちにされた刺客の一族が、復讐を誓い市兵衛の身辺探索を始めた。一方、大坂に情が移り江戸への出立を渋る小春を、亡姉の親友お茂が訪ねてきた。幼馴染みが辻斬りに遭い、生死の境をさ迷っているという。犯人捜しを始めた市兵衛だったが、己れの居場所を刺客に突き止められてしまう。良一郎らを先に発たせた市兵衛は、自ら死の罠に飛び込み……。

 

『天満橋まで
風の市兵衛 弐』
定価:本体690円+税
■ISBNコード:9784396345556
米騒動に震撼する大坂・堂島蔵屋敷で手代が不審死!
さらに市兵衛をつけ狙う凄腕の刺客が現れた!

定町廻り《鬼しぶ》の心配をよそに、唐木市兵衛は未だ大坂に在った。世話になった長屋のお恒の息子が、突然、殺されたのだ。堂島の蔵屋敷で働く孝行息子だったが、その背中には幾つもの刺し傷があった。下っ引の良一郎らと下手人を追う市兵衛。堂島は米の取り付け騒ぎに震撼していた。同じ頃、市兵衛をつけ狙う刺客が現れた。気配からかなりの凄腕と思われ……。

 

『縁の川
風の市兵衛 弐』
定価:本体680円+税
■ISBNコード:9784396344924
市兵衛、そろばんを学んだ大坂へ──。

北町奉行所定町廻り同心・渋井鬼三次の息子・良一郎が幼馴染みの小春と失踪した。書き置きから大坂への欠け落ちが疑われた。腕利きの文六親分の下ッ引をつとめる良一郎が何故?《鬼しぶ》と綽名される友の心中を察した市兵衛は、若き日、算盤を学んだ大坂へ。二人の捜索中、市兵衛は良一郎が探っていた、大坂に本店を持つ騙りの噂が絶えない両替商を見つける…。