第6話
伝説の郷土玩具店に
行ってみたら……
KYOTO
日本滞在中のしたいことリストとして、セシルさんは「日本の郷土玩具を買う」をあげていました。郷土玩具には独楽、凧、笛、お面などいろいろありますが、やっぱり主役は人形です。
セシルさんが探していたのは、張り子の犬の頭に竹ざるをのせた「ざるかぶり犬」。これは会津(福島県)のものなので、東京の民芸品屋さんで買うことができます。京都でも同様の店があれば行ってみたいとのことになりました。
とっておきがありますよ。
JR京都駅の南、日本一高い五重塔で有名な東寺の横にある「郷土玩具平田」、日本じゅうからマニアが訪ねてくる伝説級の店です。

郷土玩具平田の外観
場所がら、京都を代表する郷土玩具の伏見人形を多く並んでいます。土でつくり、あざやかな色をつけたもので、「饅頭食い」という子供の像が有名です。いまは廃業したメーカーや作家の作品も見ることができます。
また、亡くなった前主人の平田さんは招き猫が大好きだったそうです(奥様談)。

手前が伏見人形の饅頭食い
こんな招き猫もあります。

大招き猫の上に、小招き猫
すごい存在感ですねえ。
チベット仏教の仏像と同じような創造性です。幸運も増幅するような感じ。

すみずみまで見て回るセシルさん
これだけ土人形の名品を目の当たりにして、セシルさんが買ったのは、こけしでした。
『鬼火』にサインをして差しあげたら、とても喜んでくださいました。