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2005年 2月刊3月刊5月刊7月刊8月刊・9月刊・10月刊11月刊12月刊

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LOVE 古川日出男
ISBN4-396-63253-3
都市とそこで生きるものたちの喪失と再生を、鮮やかにきりとった青春群像小説

なんとも新鮮で、神話的で、「すべて」がある世界なんだ。
――高橋源一郎

古川日出男は、我々の足元に広がる(でも、衰弱した我々には感じることのできない)「もう一つの世界」の匂いを嗅ぎ、その音を聴き、見つめることができる。ちょうど、野良猫がそうであるように。それは、なんとも新鮮で、複雑で、神話的で、ええい、「すべて」がある世界なんだ。
――高橋源一郎

僕は速度だ。
あたしたちは全員同じだ。
でも、あたしたちは全員、違うのかもしれない。
現代なんて三月後には消費されて、東京の記憶から消されるんだろうな。

ゆうべは運命の相手だと思ったのに!
おれは生き残ってやる。
おれは生き残っている。
人間てのはさ、自分より巨大な動物、ショクモツにはできないんじゃないかなあ。

【著者紹介】
1966年、福島県生まれ。早稲田大学第一文学部中退。編集プロダクション勤務等を経て98年『13』で作家デビュー。02年『アラビアの夜の種族』で第55回日本推理作家協会賞と第23回日本SF大賞を受賞。他の著書に『沈黙』『アビシニアン』『中国行きのスロウ・ボートRMX』『サウンドトラック』『ボディ・アンド・ソウル』『gift』『ベルカ、吠えないのか?』。本書は第1回くろねこ賞(ミステリチャンネル主催)受賞後第一作であり、前作『ベルカ、吠えないのか?』に対する猫的アンサーである。


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小説 国民収奪税 千代田哲雄
ISBN4-396-63254-1
政府の愚策へ怒りをこめた情報小説!
佐高 信(評論家)

「大増税」が迫る中、必読の書!
格付け情報の漏洩疑惑と新税にからむ大謀略。
経済アナリストの闘いは――。

新人とは思えぬ着眼点と分析力に感心。 清水一行(作家)

<政府の愚策へ怒りをこめた情報小説!>
佐高 信(評論家)
経済小説は情報がいのちの情報小説である。しかし、情報を生み出すのも、それを操り、操られるのも人間であり、人間と情報の関わりがダイナミックに描かれなければ、経済小説にならない。著者は豊富な経験を生かし、国債、格付け会社等のテクニカルタームを不自然な形ではなく、小説の中に見事に溶かしこませながら、絵解きをしている。タイトルが語っている政府の愚策への怒りをこめてである。

<新人とは思えぬ着眼点と分析力に感心。>
清水一行(作家)
物理学科卒で経済記者を務め、作家になったことがまず不思議だが、それゆえにか新人とは思えぬ着眼点と分析力には感心させられる。隠された事象を的確に捉える力、その意図を暴いていく眼を持っている。本書はこの国に蔓延する企業倫理の欠如、問題先送り体質の怖さを突きつけてくる警鐘小説である。作家活動に専念すると打ち明けたとき、一言の反対もなく賛成してくれたという奥さんに支えられている限り、わたしは千代田哲雄氏の前途を信じることができる。

企業の生殺与奪(せいさつよだつ)を握る格付け情報が漏洩!? 格付け会社の信用に関わる重大問題に、首席アナリスト梅木は噂の真偽調査を命じられた。だが市場(マーケット)は梅木の会社を漏洩元と名指し、監督官庁からの査問(さもん)がはいった。梅木は社内中枢部の犯行とにらむが、社長は隠蔽(いんぺい)工作を指示。憤(いきどお)る梅木をよそに、会社は存亡の危機を脱した。一方、ITベンチャーの雄、大村の異常な土地買収に不審を抱いていた梅木は、その動きの背後に国の大胆な新税構想があると考えた。新税が実施されれば国民に多大の負担を強いる。梅木が国の政策を危惧(きぐ)する中、再び格付け情報が漏れ、梅木自身が漏洩犯とされる。潔白を証明すべく見えない敵を相手に戦い始めた梅木は、格付け情報漏洩事件の陰に新税に絡む大きな陰謀が隠れていることに気づいた。大型新人が描く緊迫の経済サスペンス!

【著者紹介】
東京理科大学理工学部物理学科卒業後、日本工業新聞を経て'74年に時事通信社勤務。証券、金融、為替などを経済記者として取材。'99年に『暴発の臨界』を千代田圭之の筆名で上梓して作家デビュー。'01年より執筆活動に専念。作品に『ゲノムの反乱』『異端のヒポクラテス』『永遠なる魂』など環境や医療問題に関する小説がある。'04年『生餌』で第1回ダイヤモンド経済小説大賞佳作受賞を機に、筆名を本名に戻し、経済・金融界を舞台にした経済小説に挑戦している。近刊に、日本売りと金融情報テロを描いた『破局の舞』がある。1947年愛知県出身。


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