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2005年 2月刊3月刊5月刊7月刊8月刊9月刊10月刊・11月刊・12月刊

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いなかのせんきょ 藤谷 治
ISBN4-396-63256-8
全国1億の有権者に贈る、これぞ日本の清く正しき選挙小説!?
談合、根回し、饗応、買収。無理が通って道理が引っ込む――
「奇麗事では済まんぞ、田舎てとこは」
四方(よも)を深い山々にかこまれた鍵田原(かぎたわら)郡戸蔭(とかげ)村――。莫大な借金を残し引責辞任した前村長の後を受けまして、村議・深沢清春(ふかさわきよはる)は助役・平山忠則(ひらやまただのり)に村の立て直しを請(こ)われます。村長におさまった清春の改革によって、戸蔭村は平和な村になりましたとさ……と参るわけがございません。なんと清春を推(お)した平山が対立候補として出馬! おまけに土建屋、材木屋、村会議長――村中の有力者が推薦人にずらり。ここに戸蔭村、数十年ぶりの選挙戦が勃発したわけでございます。人も足りない、金もない。あるのは村への想いだけ。ないない尽くしの深沢清春、家族を頼りに打って出た、一世一代の大勝負の行方や如何(いか)に!?
【著者紹介】
1963年東京都生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。 下北沢でこだわりのセレクト書店「フィクショネス」を経営する傍ら執筆活動を続ける。『アンダンテ・モッツァレラ・チーズ』で03年デビュー。著書に『おかだQ、という女』、『恋するたなだ君』、『試験に出る不屈闘志物語』。


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遥かなり真珠湾
山本五十六と参謀・黒島亀人(くろしまかめと)
阿部牧郎
ISBN4-396-63257-6
海軍きっての名将と彼が最も信頼した奇人参謀――
日本の命運を決した
二人の知られざる絆!
海軍伝統の大艦巨砲に抗し、世界初の機動部隊で
飛行機による大作戦を為した男たちの栄光と悲劇

ぎょっとして伍長は立ちすくむ。後続の数人も息をのんで足をとめた。全裸の中年男がぬっと闇のなかからあらわれたのだ。……
「せ、先任参謀、ご苦労さまであります」
ようやく気づいて伍長が敬礼し、一同もならった。
はじめて黒島(くろしま)は現実に立ち返った。状況に気づき、いそいで右手で胯間(こかん)を握った。……
「先任参謀はすごい人だぜ。作戦立案に熱中して、ブラ金(きん)で艦内を歩いちまうんだからな。艦隊の命運をあずかる人は、あれだけ職務に集中するものなんだ」 ……作戦が実施される以前に、黒島亀人(かめと)は連合艦隊の一種の英雄であった。(本文より)

<山本五十六(やまもといそろく) 海軍大将(1884〜1943)>
新潟県生。海兵32期。海大卒。米国駐在をへて航空本部長などを歴任中、飛行機の将来性にいち早く着目。'39年連合艦隊司令長官となり旧来の海軍戦略を覆(くつがえ)す数々の名作戦を敢行。'43年南方基地を視察中、ソロモン諸島上空で戦死。死後、元帥(げんすい)。

<黒島亀人(くろしまかめと) 海軍少将(1893〜1965)>
広島県生。まずしい家庭に育ち独学で海兵(44期)を卒業。海大卒。有数の砲術家として知られるが地味なポストが続く。海大教官等をへて独創的な戦略家に成長。'39年連合艦隊首席参謀に抜擢され、山本の下(もと)、作戦立案を担当する。長官の死後、軍令部第二部長として特攻兵器の開発に関与。戦後、宗教研究などで暮らした。

〈飛行機でハワイをやろうと思う――〉昭和16年春、米国との開戦迫るなか、連合艦隊司令長官・山本五十六(やまもといそろく)は先任参謀・黒島亀人(くろしまかめと)に航空機による前代未聞の空襲作戦の立案を命じた。日米衝突回避のため最後まで尽力した山本の苦渋の決断だった。米国に勝利する唯一の策を構想できるのは黒島以外にいない。中央の選良(エリート)にはできない奇抜で独自の発想力に期待する大抜擢である。他人に心を開かず孤高に生きてきた黒島は、初めて敬愛した上司・山本のため全身全霊をかけ革新的な作戦を練り上げていく。しかし従来の大艦巨砲主義を貫く海軍主流派は、連合艦隊の大航空作戦に真っ向から対立した……。抗(あらが)いがたい歴史のうねりのなかで国家の栄光と奈落を背負い、艦(ふね)に生き、海に生きた二人の軍人の絶対の絆を描く歴史巨編!

【著者紹介】
1933年、京都生まれ。京大仏文科卒業後、会社員生活をへて文筆活動に入る。'88年、『それぞれの終楽章』で第98回直木賞を受賞。以後、推理、時代、歴史小説など幅広い分野で創作を続ける。著書に『豪胆の人――帝国陸軍参謀長 長勇伝』『英雄の魂――小説 石原莞爾(いしはらかんじ)』『大義に死す――最後の武人(もののふ)・阿南惟幾(あなみこれちか)』等。


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